皆様、こんにちは。
在宅勤務ばかりでいよいよ肩こりがひどくなってきました、下戸ダンナです。
今日も今日とて在宅勤務…そろそろ地下鉄が恋しくなってきました。
まぁいつも通りの生活が始まったら今度は在宅ラクだったなーとか言ってる自分も想像できますが…笑
人は常にないものねだりしてしまう生き物なんでしょうか。
さてさて、突然ですが皆様は日本酒の温度について詳しいですか?
僕はというと、別に恥ずかしがるつもりもないですが大して詳しくありません。(笑)
というわけで今日はみんなで日本酒の温度について勉強していきましょう。
目次
日本酒の温度は何種類?
前の記事の時に思ったんだけど、「冷や」が「冷酒」と同じ意味だと勘違いしてたよね。
同じ「冷」っていう漢字が入ってるけど、「冷や」と「冷酒」は全然違うんだよ。
そもそも日本酒の温度って大まかにどう分けられるの?
温度別に呼び方があるんだけど、冷や・冷酒・燗酒、だね。
で、ここでいう「冷や」が実は現代の言葉で言うと「常温」にあたるんだよ。
乱暴に大別してしまうと、日本酒の温度別の呼び方はざっくりと3種類に分けることができます。
それが冷や・冷酒・燗酒の3種類です。
そして冷や=常温を指すのですが、なぜ冷えてないのに「冷や」と呼ばれるのかと言うと、過去から脈々と続く日本酒の歴史に起因しています。
日本酒の歴史は古く、まだ冷蔵庫なんて文明の利器はない時代から多くの人に愛されてきました。
その時代の人たちは、日本酒を飲むときの温度は大きく2種類でした。
冷やすということができないので、温めて飲む(=燗酒)か、常温で飲むかの2種類です。
そうすると、燗酒との対比で、常温が冷えている状態となるので、昔の人は常温=冷やとなってしまったということらしいです。
現代では冷蔵庫もあって、本当に冷えてる状態をいつでも作れるようになったもんだから、ややこしくなっちゃたのか。
だから日本酒を頼む時には「冷や」って言ってしまうと、人によって「常温」なのか「冷酒」なのか解釈がブレたりすることもあるから、気を付けた方がいいよ。
ちなみに、「冷酒」と「燗酒」もさらに細かい区分があるんだよ。
冷酒・燗酒の中での区分
日本酒は温度によって味わいが変わってくるお酒です。
なので、温度による区分も非常に細かく定義されており、5度変わるごとに呼び方が変わっていきます。
簡単に図で書くとこんな感じ。
ちなみに、日本酒は温めるほど、香りがふくよかになり、飲み口はまろやかになり、甘味・旨み成分が広がる、という特徴があります。
一方で冷たくなるほど、香りは爽やかになり(抑えられる)、飲み口はスッキリとして、キレ良くドライに感じられる、という特徴があります。
なので、どんな温度で飲むとおいしいのか、ということを考えるときには上記の特徴を踏まえて考えると良いと思います。
それでは話を戻して、冷酒・燗酒の中のさらに細かい温度について1つずつ説明していきますね。
冷酒の中の区分
まずは冷酒からです。
そもそも冷酒の定義についてですが、約15度以下の温度の日本酒のことを指します。
雪冷え(ゆきびえ)
雪冷えは最も温度が低く、5度ぐらいの温度のことを言います。
文字通り、雪のように冷えた日本酒ということですね。
辛口×香り低いタイプのお酒は雪冷えで飲むとより一層キリっとしたシャープな味わいが楽しめるのではないでしょうか。
花冷え(はなびえ)
花冷えは次に温度が低く、10度ぐらいの温度のことを言います。
「花さえ冷たくなる温度の日本酒」ということらしいです。
涼冷え(すずびえ)
涼冷えは冷酒の中では一番温度が高く、15度ぐらいの温度のことを言います。
「涼やかな冷たさ」ということらしいです。
恐らく、辛口×香り高いタイプのお酒は先ほどの花冷えか、この涼冷えが合うと思います。
あとはどっちがより好みかで飲み分ければいいと思いますし、徐々にぬるくなると思うので、花冷え→涼冷えと変化を楽しむのも面白そうですね。
燗酒の中の区分
燗酒の定義ですが、約30度以上の温度の日本酒のことを指します。
日向燗(ひなたかん)
日向燗は燗酒の中では最も温度が低く、30度ぐらいの温度のことを言います。
日向のようなやんわりとした温かさということのようです。
冷やに比べたら日本酒の香りや旨味を感じやすい温度ではないでしょうか。
人肌燗(ひとはだかん)
人肌燗は燗酒の中では次に温度が低く、35度ぐらいの温度のことを言います。
人肌ぐらいの温度ということのようです。
口に入れたときにぬるく感じるぐらいの温度だと思います。
甘口×香り低いタイプのお酒は先ほどの日向燗や、人肌燗だと香りも適度に引き立つし、より日本酒の甘味・旨味を感じることができて、丁度良いのではないでしょうか。
ぬる燗
ぬる燗は40度ぐらいの温度のことを言います。
「ぬるい」という言葉が入っていますが、40度ともなるど口に含んだ時はちょっと熱いと思う人もいるかもしれません。(40度のお風呂って入ってみると割と熱いって思いません?笑)
甘口×香り低いタイプはぬる燗も良さそうですね。
ぬる燗で飲み始めて、徐々にぬるくしていって味の変化を楽しむのも乙ですね。
上燗(じょうかん)
上燗は45度ぐらいの温度のことを言います。
恐らく多くの人が口に入れると熱いと感じるぐらいの温度だと思います。
あつ燗
あつ燗はさらに熱い50度ぐらいの温度のことを言います。
温かい日本酒を総じて「熱燗」と呼ぶと思いますが、実は本来の「あつ燗」ってかなり熱い方なんですね。
飛びきり燗
飛びきり燗は55度以上の温度のことをひとまとめにして指す言葉です。
※場合によっては50度以上をひとまとめにとして、「あつ燗」という場合もあるみたいですが。
私は試したことがないのですが、辛口×香り低いタイプのお酒や、甘口×香り低いタイプのお酒を先ほどのあつ燗や飛びきり燗で飲むのも意外と合ったりするという話も聞いた事があります。
元々香りが低いタイプだと、ここまで温めても香りが強くなりすぎず、一方で甘味や旨味を最大限に引き出せるのでおいしく感じる、ということでしょうか。
でもこんなに温度によって味わいが変わるなら、1本のお酒を色々な飲み方ができてすごく面白そうだね。
冷酒が合いそうだけどあえて燗酒にしてみたりとか、その逆を試してみたりとか…
ちなみに冷やは大体20度前後ぐらいの温度を指すようです。
冷やはお酒が持つ元々の甘味・旨味と香り高さをバランスよく十分に楽しめるので、甘口×香り高いタイプのお酒と相性が良いのではないかと思います。
まとめ:温度を意識すると日本酒の楽しみ方はより広がる!
はい、というわけで本日は日本酒の温度について勉強しました。
正直、もはや何度だったら〇〇と呼ぶ、なんてことはどうでもいいのではないかと思いました。笑
ただ、日本酒の特性として、温かくなるとこうなる、冷たくなるとこうなる、ということを抑えておくと楽しみ方はすごく広がると思いました。
「これは辛口×香り低いタイプだからキンキンに冷やして飲んだらその特徴がより生きそうだな…」とか、「甘口×香り低いタイプだから少し温めてより甘味・旨味を引き出そうかな…」とか、自分なりに考えて飲んで、それがハマったらすごい楽しそうだな、と。
これってビールとかにはない考え方ですよね。
ぬるいビールとか絶対飲みたくないです。笑
日本酒がなんかおいしく感じないという人も、温度に意識を向ければ実はおいしく飲めるなんてこともあるのではないでしょうか。
日本酒っぽすぎるのはちょっととっつきにくい…なんて人はきっとここからチャレンジすると良いのではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
次の記事もぜひ読んでくださいませ。